こんにちは。アキゾラです。
みなさんはビタミン摂取、意識していますか?
アキゾラは結構ビタミンC信者みたいなところがあって、一時期は結構積極的に摂取していました。
今も、サプリメントで必ず取ってます。基本は毎食後、1,000mgずつで3,000mg/日。まぁ、夕飯の後はすぐじゃなくて寝る前とかになったりすることもあるくらい、適当ですが。
普通、1日1,000mgみたいな感じだと思うので、結構とってると思いますw(これには色々理由がありw)
で、ビタミンCと筋トレの関係って、どんなもんなんだろう?ビタミンCは筋トレの効果に影響するのか?というところが気になったので、ちょっと調べてみました。
ビタミンCとEの長期摂取と筋トレへの影響について
論文でビタミンCとEの摂取が与える影響について確認できるものがありましたので、それをちょっとみてみます。
2014年に出ている論文で、こんなものがあります。
This study investigated the effects of vitamin C and E supplementation on acute responses and adaptations to strength training. Thirty‐two recreationally strength‐trained men and women were randomly allocated to receive a vitamin C and E supplement (1000 mg day−1 and 235 mg day−1, respectively), or a placebo, for 10 weeks. During this period the participants’ training involved heavy‐load resistance exercise four times per week. Muscle biopsies from m. vastus lateralis were collected, and 1 repetition maximum (1RM) and maximal isometric voluntary contraction force, body composition (dual‐energy X‐ray absorptiometry), and muscle cross‐sectional area (magnetic resonance imaging) were measured before and after the intervention.
Vitamin C and E supplementation alters protein signalling after a strength training session, but not muscle growth during 10 weeks of training
ビタミンCを1,000mg/日、ビタミンEを235mg/日摂取したグループと、プラセボ摂取グループで、10週間の負荷トレーニングを4回/週のペースで行い、筋力と筋肥大についてを確認した実験です。
ビタミン摂取の仕方は、筋トレ前と後で、半分ずつ摂取するという方法を取っています。
内容的に、これが結構ズバリ知りたいことに近い実験のように思いましたので、これをベースに確認してみます。
ビタミンCとEの摂取と、筋肥大の関係について
まずは、ビタミンCとEの摂取と、筋肥大の関係について。
The cross‐sectional areas of the upper arm and the thigh muscles increased similarly in both groups during the 10 weeks of strength training (vitamin C and E: 8.5 ± 6.7% (upper arm) and 3.8 ± 4.0% (thigh); placebo: 7.6 ± 7.0% (upper arm) and 3.8 ± 4.7% (thigh); P < 0.01 for all; Fig. 5). Both appendicular lean mass (arms and legs; vitamin C and E: 2.4 ± 3.0%; placebo: 3.4 ± 2.9%; both P < 0.01; Fig. 5) and total lean mass increased equally in the two groups (Table 4). Fat mass and bone mineral content were unchanged in both groups (Table 4).
Vitamin C and E supplementation alters protein signalling after a strength training session, but not muscle growth during 10 weeks of training
こちらについては、この実験ではビタミンCおよびEを摂取したグループと、プラセボのグループで有意な差はなかった、という結果のようです。
筋肥大については、ビタミンCおよびEの摂取の影響ってあまりない?と考えて問題ないのでしょうか。
プラスに働くこともなければ、マイナスに働くこともない?
ただし、この実験結果の考察でも触れられていますが、ラットによる実験では、ビタミンCおよびEの摂取が筋肥大を軽減させた、というものも出ており、この対照的な結果をどう見るか、というのは様々な条件の差異などが関係している可能性があり、難しいとのこと。
で、これらの論文以外にも色々確認してみたところ、もう一つ、高齢男性での実験で、ビタミンCおよびEの摂取は、特定の筋肉の筋肥大を鈍らせる、(この実験では大腿直筋)という結果を出しているものも確認しました。
うーん、筋肥大には、悪影響が優勢なのか?という感じもありますね。
ラットの実験は14日間ビタミンC500mg/kg/日、高齢男性の実験では、12週間ビタミンC 500mg/日、ビタミンE 117.5mg/日、ということで、ラットの方はそもそもラットということもあり、素人目に考えれば条件の差が大きいですが、高齢男性の方は期間も投与量だけみると、ベースに考えている実験とそこまで差がないかなぁという感じ。もちろん比較するポイントはこれだけじゃないですが。
ベースに考えている実験で見ているのは、上腕と大腿の筋肉ですので、高齢男性の実験とみているところは同じです。
これら以外のものも色々あるようなのですが、そもそもこのベースとした実験が行われた背景が、「色々な研究結果があるけど筋トレと抗酸化作用(ビタミンC/E)の影響ってちゃんと調査したものがないからやってみる」みたいなところからきているようですし、総じて考えると、ちょっとはっきり分かっていないところがあるかな、という印象です。
細かい話になりますが、このベースの実験でもラットの実験でも、ビタミンCおよびEの抗酸化物質が筋肥大に関する細胞シグナル伝達経路の妨害をするというのは一致した見解のようです。
そして、ベースの実験では、筋たんぱく質の合成速度(FSR)については、ビタミンCおよびE摂取グループとプラセボグループで差はなかったとしています。
が、長期間における筋肥大にFSRの速度自体がどのくらい影響を与えるのかどうかというのはまたちょっと微妙なところ。
ビタミンCとEの摂取と、筋力の関係について
では、筋トレの目的として、筋力アップというものもありますね。
こちらはどうなのでしょうか?ビタミンCとEの摂取と、筋力の関係についてです。
ベースにしている実験によると。
During the 10 week training period, both the vitamin C and E group and the placebo group increased 1RM in leg exercises (knee‐extensions and leg curl) and upper body exercises (biceps curl and triceps press; P < 0.01; Fig. 3). The placebo group tended to increase strength more than the vitamin C and E group in the upper body exercises (P = 0.057; Effect size = 0.74); however, the group difference was only significant for biceps curl (17.1 ± 17.0% vs . 7.6 ± 5.0%; P = 0.04; Effect size = 0.86). A similar trend was observed in the isometric maximal voluntary contraction (MVC) for the knee‐extensors (Fig. 4; P = 0.1; Effect size = 0.46). Moreover, the specific strength was decreased in the vitamin C and E group (P = 0.03), and the changes tended to be different from the placebo group (Effect size = 0.78; Fig. 4).
Vitamin C and E supplementation alters protein signalling after a strength training session, but not muscle growth during 10 weeks of training
ビタミンCおよびEを摂取ししているグループとプラセボグループで、どちらも筋力アップしたけど、プラセボグループの方が筋力アップしたということでした。
ビタミンCおよびEの摂取を行うことが、部分的に筋力アップを妨げた傾向がある、ということのようです。
すべてではなく部分的なもので、上腕二頭筋で筋肥大が抑制されたようです。
これについても、前述の高齢男性の実験では、1RMの大きさに両グループで大きな違いがなかったようなので、ちょっと微妙なところかもしれないな、と個人的には。
これもかなり細かな話ですが、ビタミンCおよびE摂取グループの方が、プラセボグループに比べてトレーニング後のたんぱく質のユビキチン化の変化が少なかったということです。
この実験の考察では、これにより、たんぱく質の代謝回転が遅くなるので、筋力アップしづらくなるみたいなことを言っています。
ユビキチン化の変化が少ないと、筋肉が分解されないというプラスのイメージがあるんですが、今回の問題に沿えば、筋肉がなくなっていかないけど、十分な成長もできないということなのかな。
ちょっとここまでくるとなかなか難しいですね。
この論文のまとめ
で、結局つまりどういうことよ?ということで、このベースに参考にした論文のまとめは以下になっています。
The aim of this study was to investigate the effects of vitamin C and E supplementation on adaptations to strength training. Our results are equivocal because we observed an inhibition of the acute protein signalling after a standardized strength exercise session, but there were no significant group differences in muscle protein fractional synthetic rate or muscle growth over 10 weeks of training. Still, the gains in muscle strength were partly blunted in the vitamin C and E group. It therefore appears that vitamin C and E supplementation can interfere with the cellular signalling after exercise, such as MAPKs, and ubiquitination, but redundancy in the pathways may overpower most of these effects, and adaptions over time are less affected. Nevertheless, we suggest that young, healthy individuals who exercise for improved strength and muscle growth should avoid consuming high dosages of vitamins C and E close to the exercise sessions because, if anything, the effects tend to be undesirable.
Vitamin C and E supplementation alters protein signalling after a strength training session, but not muscle growth during 10 weeks of training
10週間の期間で、ビタミンCおよびEの摂取は、筋肥大には影響がなかったが、筋力の向上には一部成長が鈍化する影響がみられた。ビタミンCおよびEの摂取は、ユビキチン化などの運動誘発性細胞シグナル伝達の妨害をする可能性があるが、それ自体はそんなに長期的な影響を与えないように見える。でも、若い人で筋肉鍛えていきたい場合は、負の影響がある可能性が否定できないので、高用量のビタミンCとEを運動前後で摂取しない方がいいかもよん。
・・・ビタミンC信者のアキゾラ涙目w(いや冗談です)
ビタミンCおよびEの摂取と筋トレの時間
はい、一応ベースにした論文の結論としては、高用量のビタミンCとEの筋トレ前後での摂取は、あんまりお勧めしないよっていうことでした。
筋肥大には影響がなさそうだが、筋力アップには少し影響を及ぼす可能性あり、ということです。
ただし、これは即座にこれらを取らない方がいいということと脳内変換しない方がいいと考えています。
いやそりゃそうです、そもそもビタミンは必要な栄養素ですからw
キーポイントは、この実験では筋トレ前後でビタミンCやEを摂取しているところ。
結論としても、筋トレ前後での高用量の摂取は微妙かも、ということで、例えば朝だけとか夜寝る前とかそういったタイミングで摂取した場合はどうなのか、というのは触れられていません。
ビタミンCの吸収にかかる時間というのは、大体3時間もあれば吸収されていくといわれています。そして、ビタミンCは水溶性ビタミンなので、吸収されなかった不要な分というのは尿となって体から出ていきます。
取り切れない分は出ていくので、基本的にはどんどんとって大丈夫なもの。そうは言っても限度があると思いますけど。。
ちなみに、ビタミンEは脂溶性ビタミンなので、取りすぎ禁物です。
あ、で何が言いたいかというと、筋トレに悪影響を及ぼす可能性があってそれを気にするのであれば、ビタミンCおよびEの摂取のタイミングをずらせばよいのではないか?という提案です。
例えば朝ビタミンC摂取して、夕方以降に筋トレ、というような感じですね。
正直これでどうなるのかは分かりませんが、この実験結果が、ビタミンCおよびEを筋トレ前後で摂取したことに意味があるのであれば、時間をずらすと結果が変わる可能性はあると考えます。
まとめ
ビタミンC及びEの摂取は筋トレの効果にどう影響を与えるのかについて、でした。
高用量のビタミンCおよびEの筋トレ前後での摂取は、筋力の成長を鈍くさせる可能性があります。
筋トレとビタミンCおよびEの摂取時間をずらすことで影響がなくなる可能性があるかもしれませんが、これは完全に推測の話です。
そして、筋肥大については、特に問題がなさそう、というのが筋トレとビタミンCおよびEの関係を調べた論文の結果です。
ただし、これはこの実験の条件下でのものであって、ざっくり普遍的な結論を出すのはまだはやいのかなという感じがします。
あまりビタミンCが筋トレに与える影響についての研究というのは進んでいないので、これからもう少し色々な実験が出てきて、システマティックレビューとか出ると、もう少し信憑性出てくるかなと思います。(既にあったら教えてくださいw)
この実験ではサプリメントで摂取していますが、これが食事からだと結果が変わるのか、とか。
まぁ高用量取るということなので、サプリになるんだと思いますけど。
通常もこういった問題を気にする人は、食事はもちろんですが、サプリでビタミンを別途摂取している人が多いのかなと思うので、方法としては違和感ないですけどね。
アキゾラはこの結果を受けても、今のところ、あまり気にせず今まで通りにビタミンC取ろうかなと思ってますね。
アキゾラの筋トレ目的は第一に筋肥大。なので、少なくとも筋肥大には影響がなさそうですし、筋力アップは二の次ってところもありますので。
ちなみに、一度に1000mg摂取しても、体は一気に1000mg吸収できません。一度に500mgとっても、500mgすべてを吸収できるわけではありません。これ、吸収率がこの二つでも微妙に変わります。
じゃあ10mgは?ってそれは全部一度に吸収できるかもしれないので、その単位で飲めばいいじゃんと思う人もいるかもしれませんが、粉末のを飲んでいる人以外、大体500mg~のカプセルや錠剤になると思いますw
アキゾラがおおよそ1000mgを毎食後飲んでいます。
きっちり3000mg取ろうとしているわけじゃなく、なるべく分けて取ることで、体のビタミンC濃度っていうんですかね、そういうのを一定に保ちたいという思いです。
ビタミンC単体より、食事と一緒の方が吸収率が上がるので、食後にすぐ飲むのはこのため。
体の中のビタミンC濃度を保ちたいって、たんぱく質といっしょですなw
ではでは!
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