こんにちは。アキゾラです。
今日はよくあるトピックでもある、自重トレを続けていて筋肥大するのか?についてです。
なんとなく永遠のテーマみたいなところがありますが、実際どうなのか、みていきます。
自重トレで筋肥大するのか?論理的にはYESです。
結論からいうと、これはYESと考えられます。
しかし、通常よく言われる10回3セットを続けていて筋肥大するか、というと、それは限りなくNOに近いと考えます。
そもそも、こちらのポストでは、低負荷で回数かけても筋肥大しないよーみたいなこと言ってたけど、嘘だったの?という突っ込みがあったりなかったり。
いや、嘘ではないんだ。(いや、結局どっちなんだ)
アキゾラの考えでは、自重トレは、ある程度までであれば筋肥大は見込めるけど、現実的には限度があるというところが落としどころです。
細かいこと言えば、鍛える部位にもよるでしょう。
自重トレで筋肥大するには、どうトレーニングをするといいのでしょうか?
筋肥大は、トレーニングの総ボリューム「重量×回数×セット数」に影響される
こんな研究結果があります。
The present study investigated the effects of different intensities of resistance training (RT) on elbow flexion and leg press one-repetition maximum (1RM) and muscle cross-sectional area (CSA). Thirty men volunteered to participate in an RT programme, performed twice a week for 12 weeks. The study employed a within-subject design, in which one leg and arm trained at 20% 1RM (G20) and the contralateral limb was randomly assigned to one of the three conditions: 40% (G40); 60% (G60), and 80% 1RM (G80). The G20 started RT session with three sets to failure. After G20 training, the number of sets was adjusted for the other contralateral limb conditions with volume-matched. CSA and 1RM were assessed at pre, post-6 weeks, and post-12 weeks. There was time effect for CSA for the vastus lateralis (VL) (8.9%, 20.5%, 20.4%, and 19.5%) and elbow flexors (EF) (11.4%, 25.3%, 25.1%, and 25%) in G20, G40, G60, and G80, respectively (p > .05). G80 showed higher CSA than G20 for VL (19.5% vs. 8.9%) and EF (25% vs. 11.4%) at post-12 weeks (p < .05). There was time effect for elbow flexion and unilateral leg press strength for all groups post-12 weeks (p < .05). However, the magnitude of increase was higher in G60 and G80. In conclusion, when low to high intensities of RT are performed with volume-matched, all intensities were effective for increasing muscle strength and size; however, 20% 1RM was suboptimal in this regard, and only the heavier RT intensity (80% 1RM) was shown superior for increasing strength and CSA compared to low intensities.
Effects of Different Intensities of Resistance Training With Equated Volume Load on Muscle Strength and Hypertrophy
この実験は、30人の男性に対して、片腕と片脚には1RMの20%の負荷をかけ、反対側の腕と足にはランダムに1RM40%、1RM60%、1RM80%の負荷をかけ、週2回の肘の屈伸(いわゆるアームカールだと思いますので、ここではそう表記します。違ったらごめんなさい)とレッグプレスを12週行い、筋力と筋肥大にどう影響するかをみたものです。
ちなみに、1RMというのは、1回の繰り返しの最大値、つまり1回だけ上げることができる最大重量です。
アームカール1回だけできる重量が10kgだとしたら、1RMは10kg、その20%は2kg、といった塩梅ですね。つまり1RMは人によります。この例、値は超適当ですw
はい、話は戻って、この実験では、全体のボリュームはすべて同一となるようにして行われています。
全体のボリュームというのは、「重量×回数×セット数」です。
つまり、さっきのアームカールの例でいうと、例えば以下のような形になります。
- 1RM20%:2kg×40回×3セット = 240kg
- 1RM40%:4kg×20回×3セット = 240kg
- 1RM60%:6kg×13回×3セット = 240kg(約)
- 1RM80%:8kg×10回×3セット = 240kg
この例、セット数を全て3回でそろえてますけど、これ実際の実験では1RM、回数、セット数は調整されているみたいです。
こうやって、全体のボリュームがどれも同じになるようにしたところ、結果どのグループでも筋肥大は起きた、と言っています。
レッグプレスによる外側広筋の筋肉断面積増加量
- 1RM20%:8.9%
- 1RM40%:20.5%
- 1RM60%:20.4%
- 1RM80%:19.5%
アームカールによる肘屈筋の筋肉断面積増加量
- 1RM20%:11.4%
- 1RM40%:25.3%
- 1RM60%:25.1%
- 1RM80%:25.0%
1RM20%は少し増加量が少なくなっていますが、注目すべきは1RM40%~1RM80%で、ほとんど差がないということ。
よく言われる、10回で限界がくる重量で3セット、ですが、この10回で限界がくる重量というのは、だいたい1RM80%程度と言われています。
この結果は、それよりもだいぶ軽い、1RM40%の重量だとしても、全体のボリュームを合わせれば、1RM80%と同等に筋肥大するということを示しています。
筋肥大に大切なのは、重量や回数ではなく、その全体の総ボリュームである、ということが分かります。
その他、Strength and Hypertrophy Adaptations Between Low- Vs. High-Load Resistance Training: A Systematic Review and Meta-analysis や、Effects of Different Volume-Equated Resistance Training Loading Strategies on Muscular Adaptations in Well-Trained Men などでも同じように、筋肥大はトレーニングの総ボリュームが影響する、という結果が出ています。
ちなみに、筋力に関しては、1RM60%、1RM80%が筋力の向上の面では優位であったようです。
最大筋力を上げるためには、やはりある程度高負荷をかけてトレーニングする必要がある、ということですかね。
筋肥大と筋力とで結果が違うのも、ちょっと面白いです。
自重トレでも筋肥大は起きるが、限度があると考える理由
総ボリュームさえ合わせれば、低負荷、低重量でも筋肥大は可能です。
そのため、自重トレでも、高負荷のトレーニングと総ボリュームが同じになるようにトレーニングをすることで、理論上筋肥大が見込めます。
しかし、先の結果が表す通り、1RM20%の場合は、12週間の実験では、他のグループに比べ少し筋肥大の増加量が少なくなっていました。
1RM20%というのと自重の関係をはっきりさせることはちょっと難しいですが、ここから、アキゾラの私見ですが、総ボリュームが大事だと言っても、余りに軽い負荷で行うのはやはり効率が悪い、ということ。
自重トレで筋肥大を狙っていくと、必然的に回数が多くなってきます。
回数こなすのって、多くの人にとっては、きついです。
例えばスクワット100回、自重でもアキゾラはやりたくありませんw
余りに多い回数というのは疲労感がヤバいというんでしょうか、燃え尽き症候群的な事につながりやすいです。関節痛などの懸念もあります。
時間もかかりますし。
自重で100回スクワットする、と考えるのと、それなりの負荷をかけて10回3セットやる、と考えるのと、どちらが心理的に楽かっていうと、後者です。アキゾラは。
筋トレってある程度続けないと効果が表れないわけですが、100回、200回と考えると嫌になってしまって続けられない可能性も大いにあると思います。
ただでさえ筋トレって、やり始めても実際1年続く人ってかなり少ないと言われていたりします。
このあたり総合して考えると、筋トレ開始時は自重トレでもそれなりに筋肥大させていくことができると思いますが、限界がくると思います。
回数だけをふやしていくのではなく、負荷を上げるほうが簡単かなぁと。
でも、実際のところ、その限度限界ってどのくらいなのってのも、実は重要ですよねw
自分の目指す形が実は自重でトレでも可能なのかもしれないわけですし。
男性なら細マッチョみたいな感じ、女性だったらなんだろ、スリムですっきりスレンダー系というのかな、そういう感じだったら自重トレで作れるんじゃないかな?と思います。
総ボリュームが重要、と言っても10回3セットを推す理由
負荷、重量が軽くても、総ボリュームが一緒であれば、筋肥大は起こります。
しかしそれでも、アキゾラは基本である10回3セット(1RM80%程度の重量で10回を3セット)から大きく外れない回数/セット数が筋トレで筋肥大を目指す上で最適であると思います。
これ以降は、アキゾラの考え、考察です。
まずやっぱり10回3セットってやっぱりシンプルで分かりやすいですw
10回です、10回頑張ればいいんです、1セット。キリ良くないですか?w
1セットが15回とか20回でもいいんですよ、もちろん。でもやっぱりアキゾラは10回で限界ー!くらいが頑張れるちょうどいい回数かなと思います。
回数が増えるのも、セット数が増えるのも、増えれば増えるほど段々まだまだある・・という無言のプレッシャー(という表現が正しいのか分からないけどw)、そして疲労感、もうやりたくないなーというマイナスの感情が増えてきます。
あと、あまり軽い負荷では、筋力アップが望めないのではないか、というところ。
筋力を上げるには、高重量を扱う必要がある、というのが前述の実験でも見えているところですし、これまでも筋力アップには高負荷低レップでのトレーニングの方が有効、と言われています。
筋肥大さえすればいいということであれば、軽い負荷でもいい、ということになるんですけど、やっぱり、ある程度筋力アップもしないと1RMが上がっていかない、と思うんですよね。
1RMが上がるのが重要なのかと言われると、アキゾラはある程度大事なんじゃないかと。
総ボリュームは1RMから重量を算出して決めているため、1RMが上がらなければ、理論上総ボリュームは永遠に増えないことになります。
もちろん、筋力が全然上がらないということはないと思うんで、永遠に総ボリュームが増えない、なんていうのは非現実的な極端な話になってきてしまうと思うのだけど、結局そういうことというかw
バランスいいところとっておくのが、いいかな、とw
まとめ
自重トレで筋肥大するのか?筋肥大における重量と回数の関係、でした。
筋トレで筋肥大を目指す場合、重要なのは全体の総ボリューム「重量×回数×セット数」。
そのため、総ボリュームを合わせれば、自重トレでも筋肥大は可能。(限度アリ)
そうは言っても、効率面から極端な低負荷、極端な高回数ではなく、やはり10回3セット程度の重量、回数とセット数がおススメ、がアキゾラの考えでした。
もちろん、軽めの負荷で回数を増やす方がやりやすい、という方もいるでしょう。
その場合は、きちんと総ボリュームを意識することで変わらずに筋肥大は可能ですので、その辺考慮して自分の筋トレスタイルを作れると良いですね!
ではでは!
週単位の筋トレ頻度について、検証しました。
筋トレにありがちな誤解、あるあるについてまとめてみました。
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